やり過ごした冬の思い出

昨日23日の中日新聞夕刊をもちまして、1年続いたコラム連載「笑う日々」が終了しました。

ご愛読いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

 

そんなわけで、コラム連載中は書くのを控え気味だった観覧記が随分滞納してましたので、まとめて公開。コラムに書いてないのもあります。

 

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★11月23日、名古屋文理大学文化フォーラム中ホールにて、「スギテツファミリーコンサート 鉄道物語 in 稲沢」。

昔、寒空はだかさんのCDに参加してたことで知ったお二方、このたび稲沢に初見参。

JR稲沢駅はかつて大きな操車場があって、鉄道マニアの間では有名な土地だそうな。

ピアノとバイオリンの二重奏による音楽パロディ(他の奏者をまじえての演奏も少し)と、東海ラジオ・源石アナ(この人も鉄好き)が進行役を務める鉄道トークの二部構成。

出色だったのが、スギテツお二方が『トムとジェリー』の「なかよし」の回(カナリアを助けるストーリー)のアニメをスクリーンで上映しつつ、BGMを完コピ演奏してみせたネタ。ホント、お見事でした。

 

 

★11月26日は、中日劇場で「が~まるちょば サイレントコメディ JAPAN TOUR 2016」。
こちらは12月21日付コラムにて感想を書かせていただきましたが、改めて。

 

まず驚いたのが、「が~まるちょばの舞台って、こんなに笑えるんだ」という点。

冒頭30分は、例のトランクを中心に置いたマイムの小ネタコーナーで、マイムとオノマトペだけで言葉は一切発しないのにめちゃめちゃ客いじりをする。お客の反応もよくて、この30分は愛知帰郷後の3年半でイチバン笑ったかもしれない。

 

続いてサイレントコント3本。やかんのお湯が沸いてゆく様を、擬人化したやかんの踊りで表現するというアイディアが秀逸な「やかん」、歩行者用信号機の白いピクトグラムが主人公の「白い男」、ブルースミュージシャンのステージ(演奏はあるけどここでも歌はオノマトペ)を二人一役で見せる「ビッグジョニー」。いずれも10~15分程で高密度。

 

休憩をはさんだ後半は、映画『街の灯』のマイム芝居(50分強)。これまた密度が濃かった。カーチェイスのシーンを、二人がそれぞれクルマの形の帽子をかぶり、カズーをくわえて走り回るアイディアが秀逸。

 

照明さんや音響さんなど舞台スタッフとの一体感をすごく感じた舞台でした。ラストのカーテンコールで、二人がそれまで同様言葉を発さず、マイムで表現してスタッフさんたちを紹介してたのもふるってました。2016年のマイベストかな。

 

 

★12月9日は、同じく中日劇場で、年末恒例「よしもと爆笑公演」。

こちらは1月18日付コラムにて感想を書かせていただきました。

 

第一部のバラエティショーは、トラッシュスター(名古屋吉本)・テンダラー・海原やすよともこ・もりやすバンバンビガロ・坂田利夫スペシャルコント(坂田・シンクタンク・前田まみ)・まるむし商店・宮川大助花子。

坂田さんのコントのメンバーに、元相方の娘さんが混ざってたのが興味深かった。

 

第二部の新喜劇が、池乃めだか(座長)・内場勝則・間寛平ほか。

ストーリーは伝説のグループサウンズもの。Mr.オクレさんがベースを演奏する姿がカッコよかった。さすが元ザ・パンチャーズ。

 

中日劇場は来年で無くなってしまうので、今年12月に予定されている公演がラストになってしまうのがなんとも残念。どこかで継続してほしいのだけど。

 

 

★年が変わって2017年1月9日は、アートピアホールで「第2回 つボイノリオ落語会」。

2月15日付コラムにて紹介させていただきました。

つボイさんの高座だけ撮影OKだったので、記念にパシャパシャ。

 

 つボイノリオ 随談『平成落語論』

 三遊亭歌武蔵 『宗論』~トーク

  ~仲入り~

 笑福亭鶴光 『竹の水仙』

 鶴光・歌武蔵・つボイによるトーク

 

前年の第1回とはうって変わって、つボイさんも金色の着物で高座に登場、落語の思い出やら落語の下ネタ改作やらたっぷり30分近くしゃべってくれたのが嬉しかったです。

前回も出演した歌武蔵師と、今回トリを務めた鶴光師(つボイさんとは『オールナイトニッポン』のパーソナリティを同時期に務めた間柄)も満員の客席にウケまくってましたが、個人的にはやっぱり3人のトークが楽しゅうございました。なんたってヨソじゃ無い顔合わせですからねー。

こうなりますと、第3回の出演者は果たして誰?とゆーのも気になるところ。つボイさんが『坪井家の人々』を演じるのでは?なんて話もあって、今から楽しみであります。

 

 

★2月5日は、再び名古屋文理大学文化フォーラム大ホールにて「稲沢市民寄席 vol.23 特選落語会」。今年は円楽・正蔵・彦いち各師のご出演。

 (開口一番)三遊亭けん玉 『やかん』

 林家正蔵 『しじみ売り』

  ~仲入り~

 林家彦いち 『反対俥』

 三遊亭円楽 『長命』

 

円楽師、歌丸師の生存報告や自分が前期高齢者になった話、病院の話などのマクラから『長命』へ。『もう笑点』の話題をマクラでされていたけど、愛知じゃ放送してません(汗)。

正蔵師は人情噺『しじみ売り』をきっちり。サゲは初めて聞く型。

彦いち師は東京・下北沢の落語会と掛け持ちだったそうな。

開口一番は兼好師のお弟子さんなのですねー。ついに前座時代を知る落語家さんのお弟子さんの高座を聴くようになってしまったか。もろもろ感慨深し。

 

 

★3月5日は、金山の日本特殊陶業市民会館 フォレストホールにて「爆笑!お笑いフェス in 名古屋」。

どうもこの会館名がいまだにピンとこない。旧名は名古屋市民会館で、2012年にネーミングライツで現在の名称になったとのこと。

この感想は、3月22日のコラム最終回にて書かせていただきました。

 

出演は、あばれる君、ロケット団、平野ノラ、鬼ヶ島、ニッチェ、インスタントジョンソン、北陽、バイきんぐ、どぶろっく、東京03、サンドウィッチマン。
じつはチケットを買った時点で、出演者の中に狩野英孝が入ってたのですが、活動休止でどぶろっくに変更になっておりました。なのでポスターもこんなかんじ。

このうち生舞台を観るのが初めてじゃないのは、寄席に出演しているロケット団と、『笑点』の公開収録で見た東京03、あと3年前に一宮市のお笑いライブに出演していたバイきんぐ。その他は全員お初。

どの芸人さんも客席とのコール&レスポンスで場の雰囲気を盛り上げる中、ニッチェの二人が『WINDING ROAD』をデュエットした時のビシッと締まった空気はなかなかにキセキの一瞬でありました。歌唱力というキラーコンテンツを持ってるのはやっぱし強い!
トリのサンドのウケ方はものすごかったなぁ。こっちも忘れられない。

 

 

★最後、もう冬じゃなく春になってますが、3月17日に松坂屋美術館で「ひつじのショーン展」。アードマン・アニメーションズ設立40周年記念。

2015年の映画『バック・トゥ・ザ・ホーム』のセットがあったり、絵コンテがあったり、いろいろ楽しめました。よかったのでもう一度ぐらい行けたら行きたい。

開催は4月9日まで。