丸2年ぶりつーか令和初

大須演芸場の「芸協らくご・名古屋寄席」、桂宮治真打昇進披露の昼の部へ。

なにしろ昨年はナマ落語はとうとう一度も経験できず、その前も大須友の会の会員優待でもらったタダ券での入場だったので、木戸銭を払ってナマ落語を観覧するのは実に丸2年前の「大須で江戸噺2019」以来。しかもこれ、元号が平成から令和に変わる1週間前の会。つまり令和になって初めて木戸銭払ったわけです。ひでー。落語界に貢献してねー。

 

この日も緊急事態宣言が出る直前。昨日まで開催するのかどうか前売券を前に気を揉んでたのだけど、よくぞ実施に踏み切ったというかんじ。そんなさなかなのに、客席は規定で空席にしている最前列真正面以外はほぼ満席という大盛況でビックリ。若干年配の人が多かったかな。

(お披露目興行としてはこの大須がラストとのことでした)

この日の出演者と演題は↑のとおり。伸衛門師の『花見泥』というのはご自身の作(擬古典)だそうです。

 

宮治師の高座は、まだ「Walker plus」でイラストルポを描いてた2015年当時に岐阜の独演会で接して以来。その前後から注目されてはいたのだけど、生で聴くと求心力の強さを感じて、文字通り惹かれる。声の大きさだけでない、聴く者をそらさない雰囲気が魅力的。

この日の『お化け長屋』は上下通しだったけど、下段はほぼ換骨奪胎のオリジナルで、宮治師ならではの世界が展開されずっと笑いっぱなし。

トリの宮治師以外にも、この日は太神楽の正二郎さん以外全て伸治一門ということもあってか、家族的な、まぁぶっちゃけユルユル感が非常に心地よくて、披露口上もほぼトークコーナーみたいなノリ。それでも手締めで全てシマるかんじがステキ。

 

伸治師は私が東京にいた頃も寄席でよく聴いてて、当時から軽い感じで楽しかったけど、久々に聴いたら以前よりさらに明るい高座になっててビックリ。明るい新真打の影響かしらん。

この日登場したお弟子さんたちはそれぞれに個性が確立してて、将来面白い一門になりそうですね。とりわけ伸べえさんのフシギな個性は将来どーなるのか傍目に心配、じゃない楽しみ。

 

リハビリも兼ねた久々のナマ落語としては絶好の、楽しさ一点張りのいい落語会でした。

いやぁ、足を運んでよかった。