大須で上方住吉踊り

すっかりひと夏飛ばしてしまった。その間に還暦になっちゃいましたよ。やれやれ。

 

昨日9月5日は、10ヵ月ぶりの大須演芸場観覧。第一部へ。

9月の大須の定期興行は、前半が東京、後半が上方の住吉踊りを上演するという、名古屋ならではの企画。上方の方は、名古屋の登龍亭獅鉃さんと講談の旭堂鱗林さんも参加してます。

 

(第一部・開口一番)登龍亭獅鉃『つる』

 旭堂鱗林 講談『信長の上洛』

 林家染雀『宗論』

 豊来家玉之助 太神楽と獅子舞

 笑福亭生喬『怪談猫魔寺』

  ~仲入り~

 笑福亭生寿『悋気の独楽』

 柳家三亀司 曲独楽

 大喜利・上方住吉踊り(生喬・染雀・生寿・玉之助・鱗林・獅鉃)

 

踊りの内訳は、伊勢音頭→せつほんかいな→ずぼらん→五段返し(高座で演奏)→かっぽれ(ピン・喧嘩・総踊り)。カメラOKタイムがあったけど撮り損ねた。

 

上方の住吉は、15年ほど前の彦八まつりの舞台で、偶然、染丸・染二師弟が喧嘩かっぽれをやってるのを見て以来か。

座長の生喬師が「今年は彦八が中止で、踊りは名古屋だけ」とおっしゃってた。以前東京で見たメニューとは異なり、少数精鋭ではありましたが久々のナマかっぽれ堪能させてもらえました。楽しかったなー。こうなると東京勢の方も見たかったけど、また来年もぜひ、とリクエストしておこう。

 

大喜利以外に触れると、この日お初は、染雀さんと生寿さん、あと太神楽の玉之助さん。

中でも生寿さんの『悋気の独楽』は、噺がうまくてビックリした。関西でつい先日賞を受賞したとかで、染雀さんの配慮で深い出番に交代したのだけど、見事に期待に応える好演。

『悋気の独楽』というと、最近東京の小朝師の演出(妾がニャオ~ンってやるやつ)をみんなやるようになったけど、生寿さんのは五代目文枝師型のもう少したてこんでる上方演出で、だいぶ久々に聴いた。下女や店の者などこっちにだけ登場する人物の表現も面白い。無粋な分析をすると、声の出し所の音階が多彩で、しかもそれらが状況に応じて実に的確。この点だけでいうと五代目を超えてた?…というと褒めすぎだけど、次に別の高座にお目にかかるのが楽しみな落語家さんです。

 

最近こーゆー観覧記を滅多に書かないので、たまに書くと際限が無いな。

ネット始めた頃の落語日記みたいだ。